高齢者の骨折を予防する。
2025.5.29
高齢者の骨折を予防する。
こんにちは、ケアファッションの江崎です。
今回は高齢者の骨折について考えたいと思います。
高齢になると骨そのものが弱くなり、また運動機能の低下により転倒が増えることで骨折が増えてきます。 骨折箇所によっては長期の療養や最悪の場合は介護が必要になったり、寝たきりになることもあります。 健康寿命を長く維持していく上で骨折予防はとても大切です。
高齢者が骨折しやすい原因と予防
@ 骨粗しよう症
年齢とともに骨密度が次第に低下してきて骨粗しょう症が進んでいき、骨が脆くなってきます。
できるだけ強い骨を維持していけるよう心がけましょう!
【予防】
◎骨に必要な栄養を取る。
カルシウムが骨を強くすることは皆さんご存じですね。そのカルシウムの吸収を助けるのがビタミンDです。
食品では鯖や鮭などの魚介類やキノコ類から摂取できます。
また日光を浴びることで体内のビタミンDが活性化しますので、天気の良い日は散歩やウオーキングなど,運動を兼ねて外へ出ましょう!
骨に取り込んだカルシウムを沈着させるたんぱく質を活性化させるのはビタミンKです。緑黄色野菜や納豆などの発酵食品に含まれています。
カルシウム・ビタミンD・ビタミンKをバランスよく摂取することで骨を丈夫にしましょう。

◎適度の運動をする。
骨への刺激や負荷が少なくなるとカルシウムが減少し、骨が弱くなります。
宇宙飛行士が帰還したときに車いすに乗っていることがありますよね。
あれは微小重力の宇宙に長くいることで骨への負荷がかからず、カルシウムが放出され弱ってしまうからです。
ウォーキング等無理のない程度で結構ですので運動することに心がけましょう!

A転倒による骨折
高齢者の骨折で最も多い原因が転倒だといわれています。
主に骨折しやすい場所は大腿骨近位部(太ももの付け根)・背骨・手首・腕の付け根です。
特に大腿骨近位部や背骨は長期の療養が必要で、寝たきりや認知症のリスクが高まるようです。

【予防】
◎筋肉をつける
年齢とともに食も細くなり、運動もしなくなると筋肉が減ってきます。
結果ちょっとしたことでバランスを崩し、転倒しやすくなります。また骨の周りの筋肉が少なくなり、
転倒の際,骨との緩衝材の役目を果せず、骨への衝撃が強くなります。
たんぱく質をしっかり摂り、適切な運動を行うことにより、筋肉が減りすぎないようにしましょう。
◎転倒(骨折)しない工夫をする
転倒の原因はつまづく、すべる、バランスを崩すなどありますが、できるだけ回避する工夫が必要です。
最近はバリアフリーの施設や住宅も増えてきましたが、高齢になると少しの段差などにもつまづくことがあります。
骨を強くし、運動等によりしっかりと歩けるようになる事が一番ですが、ちょっとしたサポートができるグッズがありますのご紹介します。
1.転倒予防靴下
カーペットや敷居などのちょっとした段差でつまずき、足を取られて転倒することがあります。
この靴下は歩行時につま先が自然に上がる仕様になっており、転倒を予防します。広島大学との共同開発で生まれた商品で、特許も取得している優れものです。
2.すべり止めソックス
最近は畳だけでなく、フローリングやタイルの床等が増えています。
ちょっとしたことですべり、バランスを崩して転倒することがあります。ソックスにすべり止めがついていると安心ですね。
3.ルームシューズ
スリッパはかかとがなく、足をすって歩くためにつまずきやすくなります。
また脱げやすく転倒のリスクが高くなります。かかとのあるルームシューズをはくことによりリスクが軽減できます。
4.はくマットレス
脊柱圧迫骨折(背骨の骨折)は、尻もちをついた時に起こりやすい骨折です。
骨との緩衝材になる筋肉が少なくなり、床の衝撃が直接骨にかかることで骨折しやすくなります。
「深履きサポートしあわせパンツ」(はくマットレス)は、見た目は普通のパンツですが、
低反発素材を裏側に縫い付けることで、尻もちをついた時の衝撃を和らげてくれます。
高齢者にとって日常で転倒しやすい場面は数多くあるので、できるだけリスクを減らす工夫が必要ですね。 平均寿命が世界一長い日本ですが、骨折をすることで健康寿命が短くなることもあります。 骨を鍛え、転倒のリスクをできるだけ減らして、いつまでも元気で生き生きと暮らしたいものです。